第2章 出会い
まず、状況を整理したいと思います。
私は北川第一中学校の1年生、藤間瑠維。
小さい頃から体格に恵まれて、今では身長169cm。
男にモテるというよりか、女にモテていると自覚が芽生えてきている。
そんな私が
バレー部で幼馴染の飛雄の先輩、学校一のイケメンで、誰からも憧れる学校の王子様の
及川徹先輩に
告白されています。
まてまてまてまて。
ぜんっぜんわからない。
私と先輩に接点はないはず!!
喋ったこともないし、学年も違うし!!
『あの…及川先輩』
「なんでしょう?」
『なんで私なんですか?』
…
え、及川先輩だまった?
「なんでって、どういうこと?」
質問が返ってきたよ!?
『えと…私と先輩って接点ないですし、そもそも喋ったことすら…』
「あ、そゆことね!!そっかー、いきなりすぎたよね、ごめんね。びっくりしちゃった?」
この人、飛雄と違ってよく喋る。
「ちゃんとした接点はないよ。ただ、俺が勝手に瑠維ちゃんの試合見て、勝手に惚れちゃっただけ」
え?
試合?
「おーい、聞いてる?」
『は、はい』
「そっか、よかったよかった」
人懐っこい笑顔で、見つめられると調子が狂う。
なんだろう、この人。
わけがわからない。
『あの…』
岩「グス川ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
及「あらぁ、岩ちゃん。どーしたの、そんなに慌てて」
ここでなぜか岩泉先輩乱入。
岩泉先輩とは何度か喋ったことがある。
優しくて、少し怖いけど、とても面白い先輩。
いま、少し怖いが、かなり怖いに変わったけど…
なんだかもう、この先輩とは関わりたくない。
及川先輩
めんどくさい先輩だ。
そう思いながら私は、岩泉先輩に及川先輩を託して
逃げた。