第4章 昔話【ソーマ/】
「おれにさわるな!」
目の前には懐かしい8歳の頃のソーマが居た
‥‥昔の夢でも見ているのだろうか
『そんなこといわないでよ、いっしょにあそぼう?』
私もまた、昔と同じことを話している
「ちかづくな!むこうへいけ!」
そうやって私の手を払い除けようとするものの彼の顔は凄く悲しそうだ
『やだよ!なんでソーマくんそんなこというの!』
「お前はおやじにいわれてあそびにきたんだろ!
いっつもあそんでるほかのやつらとあそんだらいいじゃねえか!」
『‥‥なんでしってるの?わたし、ソーマくんとあうのはじめて、だよね?』
私はこの日が初めてソーマと会った日だった
ゴッドイーターだった父にソーマと同い年の娘がいると聞いて支部長が父に頼んだと聞いている
「‥‥どうでもいいだろ、そんなこと」
『?、とりあえずあそぼう?』
「‥‥おれはばけものなんだ」
『ばけもの?ソーマくんが?』
「そうだ、おまえとはちがう」
ソーマの言っていることがこの時の私には理解できなかった
『うーん?
よくわかんないけどソーマくんはソーマくんだよ!だってわたしなんかよりもとってもやさしいもん!』
「いってることわけわかんねえし、なんでしょたいめんのおまえにそんなことがわかるんだ?」
『だってわたしまえにきいたことあるの!
あらがみからにげてきたねこちゃんひろってそだててる、ぎんいろのかみのけのふーどかぶったおとこのこってソーマくんでしょ?』
「なっ、なんでそれを‥‥」
『おとーさんがいってたの!』
照れたように頬をかくソーマ
心無しか少し嬉しそうに見えた
『んっとね!だから、ソーマくんがどうとかかんけいないの!
わたしはソーマくんとあそびたいの!』
「‥‥ちっ、」
舌打ちをすると歩き出すソーマ
『どこ行くの?』
「あそぶんだろ、いこうぜ」
『‥‥うん!』