第1章 見えている答え ※R-18※BL
「花巻くん」
「はい」
「なんで俺に追い詰められて壁ドンされてるかわかりますか?」
「ワカ、リ、マセン」
わかってる。
「こういう嘘は下手な、目逸らしすぎ、どもりすぎ」
「ぐ、…んなこと言われてもわかん」
「わかってるだろ」
遮ってやる。
「……俺が松川をすきかど一か…だろ…」
そう、数日前に唐突に告白したんです。
「そう。で?ど一なの?」
「…っ友達としてなら好「それも違うのわかってる顔だな?」…ぅ…」
誤魔化す。詰まる。
「……嫌いじゃないならさ」
埒があかない。
「?っおい…!」
「今度はどんだけ本気か見せるべきだな?」
「松か…う、ん…?!」
真顔で、唇を密着させて、ぬるりと歯列の裏側を一往復。
舌を侵入させても噛まれる気配なし。
かなり驚いた顔はしている。
まぁこんなの、ダチにするもんじゃないもんな。
「…は、抵抗ナシ…あのさ」
「(え今舌入っ)うぃ?!」
「(うぃ?)…あのさ、俺よく鬼畜ドSって言われたりするけど好きな相手には優しくするんだよ多少は」
「多少」
「シャラップ。だから好きな相手である花巻の事もいじりたいし優しくしたいわけよ」
「ぉぅ」
「でもな、お前が優柔不断してると、我慢強い俺でも、我慢がもたない訳」
「…うん」
「てことで選択肢二つ」
花巻の胸の辺りに手を当てて、
「…?」
「今から、花巻を触りまくる」
「は?!」
驚かれた。
「1、気持ち悪いなら今すぐ、殴ってでもここから逃げろ」
「え」
「2、大丈夫なら最後までシたいし、全力で優しくする。んでこれからも皆の前ではいつも通りでいてみせる」
「ぅ」
「決めろよ?」
逃げ道は先に提示した。
後は、花巻次第。