第3章 ハイキュー 烏養繋心
恐る恐る顔を上げると、涙でぐっしゃぐしゃにしたが微笑んでいた。
「繋心のバカ。
遅いよ。
もうふられちゃったかと思ったんだから。
でも・・・・
そんなバレーバカな繋心が大好きっ」
言葉を最後まで聞かないうちに俺の体はを抱きしめていた。
体が勝手に動いた。
2か月分の溝を埋めるように しっかりと。
強く抱きしめたら折れてしまうような小さな体。
俺が誰よりも好きな。
確かめるように回した手を強く握った。
もう二度と離さない。
そう決めた。
は嗚咽をもらしながらも 俺の背中に手を回し、Tシャツを掴んでいる。
何分かこうしていただろうか。
回していた手を緩め、の涙をそっと親指で拭ってやる。
拭いきれないほどの涙があふれ、マスカラも落ちてきた。
パンダのようになった瞳でさえもこんなに愛おしい。
繋心はそっとまぶたに口づけをおとす。
最初は左。
次は右。
そして、唇。
ファーストキスの様な触れるだけのキス。
瞼をあけたと目が合った。
二人の視線がぶつかる。
繋心は右手での頬を包み込む。
また、触れるだけのキス。
そして、ついばむようなキス。
どんどん深いキスに変わっていく。
会えなかった時間を繋ぐように。
そして二人のこれからも変わらぬ愛を誓うように。