第8章 それは、善悪逆転する。
「お兄さん!!・・・ジェラール!?」
俺「!ウェンディ?」
ウェンディはレンに飛びついた。
ウェンディ「良かった・・・っ!!本当に・・・!!」
シャルル「まったく。ウェンディ!こんなとこで泣くんじゃないわよ!!」
エルザ「そういう君も泣きそうだが?」
シャルル「うるさいわねっ!」
ウェンディ「グスッ・・・あの・・お兄さん、どうしてジェラールがここに・・・?」
俺「・・・ジェラールと知り合いなのか?」
ウェンディ「うん・・・。天竜グランディーネがいなくなって・・途方に暮れてた私を助けてくれたの・・・。」
俺「・・・それ、777年の7月7日?」
ウェンディ「あ、うん・・・。」
俺「・・・ウェンディ。残念だけど、ウェンディの出会ったジェラールはこの人じゃないと思う。」
ウェンディ「!どうして!?こんなにもソックリで、名前も一緒なのに!?」
俺「ジェラールは、楽園の塔にいたんだ。・・・Rシステムを完成させるために必死だったジェラールが、呑気に旅をしていたとは考えられない。」
ウェンディ「そんな・・・!!」
シャルル「でも、そんなの本人に確認すれば分かる事じゃない!!」
俺「ジェラールは記憶がない。残念だけど、確認するすべはない。」
シャルル「・・・待って・・まさか、ニルヴァーナの止め方も分からないとか言わないわよね!?」
ジェラール「・・・すまない・・。」
ウェンディ「そんな・・・!私達のギルドが・・・!!」
突然、古代都市が揺れ始める。
俺「・・・ウェンディ、あれって・・・。」
ウェンディ「!化け猫の宿です!!」
エルザ「まさか・・・この光、この魔力・・ニルヴァーナを撃つのか!?」
シャルル「そんな・・・っ!!」
ジェラール「・・・?レン?」
ウェンディ「やめてーーーーーーっ!!!」
ニルヴァーナが放たれると同時に・・・
「七星剣!グランシャリオ!!!」
2つの足に攻撃が入り・・・
シャルル「!」
エルザ「逸れた!?・・・それに、あの技は・・!?」
俺「・・・良かった、無事みたいだな。」
エルザ「・・・今の、レンが?」
俺「・・・もう1つ。」
レンが空を指差す。
ウェンディ「あれ・・・!」
エルザ「魔導爆撃艇、クリスティーナ!」