第3章 その名は、妖精の尻尾。
数日して、ルーシィが実家に戻ってきた。俺?俺は絶賛ルーシィの家の書庫を漁ってます。許可貰ってるよ。
俺「なんか記憶の手掛かりないかなー、なーんて。魔導書ばっかだ。」
シロ「ねぇーレンー!ボクの翼の魔法以外に使える魔法の名前がわかった!!」
俺「あ、本当?良かったじゃん。・・・ん?」
なんか、これだけカバーがかかってるなぁ・・。
俺「・・・えーっと何々。“レン・ディオグランツ”・・・俺!?・・日記かなんかか?」
“これを読んでいるのはきっと、この屋敷に訪れなくなってから初めて来た俺だろうと思う。もしかしたら記憶がなくなっているかもしれない。だから、ここに記そうと決めた。ちなみに、見つけたら自分で持ってろ。置いて帰るな。”
・・・え、何。過去の俺は未来でも覗けたのか?
“俺の名前はレン・ディオグランツ。これを書いたのは777年で、俺は13歳だ。俺の使える魔法、今現在の俺の知り合い・・・今の俺の知っている事を全てを記す。”
俺「・・・とりあえず、魔法のとこくらいは読んでおこうかな。」
しばらくして書庫の扉が開いた。
俺「・・・ルーシィ?」
ルーシィがこっちを見てぷるぷるしてる・・・。・・・えっと・・。
俺「えーっと・・ルーシィ?」
ルーシィ「・・ぃ・・・。」
俺「・・・?」
ルーシィ「ずっと会いたかったのに!!今まで何処で何やってたのよぉぉおおっ!!」
なんと泣かれてしまった。これは大変だ。
俺「ご、ごめん・・・?え?えっと、ルーシィ?」
ルーシィ「アタシ・・・アタシ、ずっと来てくれるの待ってたのに!!お兄ちゃんのバカぁ・・・。」
・・・あ、そっか。ルーシィ俺の名前知らなかったんだっけ?だからシロが名前で呼んでも気付かなかったのか・・・。
俺「・・・ごめん、ルーシィ。いろいろあってさ・・。」
記憶が飛んだり記憶がなくなったり記憶失ったり・・・。
ルーシィ「・・・おかえり、お兄ちゃん。」
俺「!・・・ただいま、ルーシィ。」
ルーシィが泣きながら俺に抱きついてきた。
それからしばらく、ルーシィは俺を離してくれなかった。・・・何故。
離してもらって、ルーシィのお母さんのお墓参りをしてたらナツくん達のお迎えが来た。
すごい焦ってたけどルーシィ何て書き置きしたんだ・・?