第1章 それは、突然だった。
・・・気が付いたら、雨の中、立っていた。
人間の気配なんて、何処にも感じなかった。
「・・・ここは、何処なのだろう。」
自分の姿を見てみると、濡れている。
どうやら長いこと雨の中外にいたらしい。だけど・・・
どうして外にいるのか、なんて思い出せなかった。
後ろを見れば自分の足跡だけ。・・・一体何をしたかったのだろう。
『やっと見つけた。』
・・・俺の頭の中でそう言って笑うお前は、誰なんだ・・?
『レン、お前は一生私から逃れることはできない。』
そう言って不敵に笑うお前は、誰なんだ?
『ワシと共に一緒に来ないか?』
そう言って手を差し伸べてくれる貴方は誰・・・?