第11章 それは、黒い空だった。
妖精の尻尾の一団は、廊下を走っている。
ナツ「んで!中庭って何処にあるんだよ?」
ルーシィ「隠し通路通らなきゃ行けないわよ!」
シャルル「あの中庭の噴水が特殊だから、そう簡単には入れないようになってたのね・・・。」
ウェンディ「ルーシィさん、よく知ってますね!」
ルーシィ「・・・アタシ、会ってたの。」
エルザ「会ってた?誰にだ?」
ルーシィ「シルビアによ!昔、シルビアも戻ってきてたのよ!!・・・アタシがママに連れられて此処に来たのは、シルビアに会うためだったんだわ。」
ハッピー「レンじゃないの?」
ルーシィ「あの時・・記憶が間違ってなければ、ママに紹介されたのは綺麗なお姉さんだった。・・・記憶が曖昧だけど、でも、あの時もシルビアは同じ事を言った。」
『僕は、戦うよ。守りたい物があるから。』
ルーシィ「あの時・・あのお姉さんはアタシをあの中庭で抱きしめて、泣いてたの。」
ウェンディ「ルーシィさん・・・。」
ルーシィ「お兄ちゃんやシルビアを苦しめるなんて・・許さないんだから!」
ルーシィ達は、中庭にたどり着いた。
「いいですねー。それが巷でウワサの“友情”ってやつですか~?」
エルザ「・・・!スペラ!!」
スペラ「また会いましたね、妖精の尻尾の皆さん。騙されたまま、リヒト様達を戦闘不能にして頂けたら幸いだったのですが・・・まぁいいでしょう。確保は出来ました。」
エルザ「・・・お前たち、先に行っていろ。」
ナツ「!おぅ!!ルーシィ、ウェンディ!行くぞ!!」
ルーシィ「え、でも!」
ハッピー「噴水の水はもう汲んだよー!!」
スペラ「・・・まぁ、1人残るのでしたら、他は追いません。二兎追う物は一兎も得ず、ってね。」
ナツ、ルーシィ、ウェンディ、ハッピー、シャルルは別の隠し通路に入って行った・・・。
スペラ「・・・それにしても、よくもまぁあんな方たちを“お仲間”だなんて言えましたね。」
エルザ「・・・あんな方たち?」
スペラ「リヒト様達ですよ。・・・あぁ、私耳はいい方なんです。お話は聞いてました。」
エルザ「・・・仲間は仲間だ。」
スペラ「あんな“化け物達”をよくも仲間と言い張れたものです。私には無理ですね。(ニコッ」