第1章 アキラと…
「ん。…っで、なにがあった?俺でもわかるように説明してくれ。簡潔にな。」
「えー。簡潔に?あたしもあんまり理解してないんだけど…。うーん。一言で言うと閉じ込められてる。自分の部屋に。」
「…は?なんで?どうやって?内側から鍵あけれるだろ?」
「なんでかっていうのはよくわかんないけど…。鍵は今ない。
ドアノブがないのよ。そもそも。どうやってとったのかもわかんないし。」
「一大事じゃねーかよ。それ。アハハハハ!」
「笑い事じゃないよ!どうしよう…」
「ごめんごめん。」
「…いーよ。別に。それより助けてよ。外からだったら開けられるかも」
「おー。ちょっと待ってろ。今そっちに向かってるから。」
「え?アキラ、学校は?」
「…一緒にサボるか。うん。そうしよう」
「えwぅ、うん。ありがと」
「おう…////」
「なんで照れるのよっ」
「あ。ついた。ドアノブあるよ?ww」
「え?うそっ、開けれる?」
がちゃ…キー
「開いたし。…切るぞ」
「……っあ、うん ブチっ」
あたしはベッドの上から動けずにいた
アキラのところに行きたいのに…
「あやな…?入るぞ」
アキラはあたしのところまでくると何も言わずただ黙って抱きしめてくれた
そこでようやく気付いた。
ほんとは怖かったんだ、と。
震えている体が証拠。
そのことに気付いた瞬間あたしの中の何かが崩れた
「…っふ……っひっく…うぅ……」
「もう大丈夫。思いっきり泣け。」
*****
「…ありがと。もう大丈夫」
「おう。困ったらおれを頼れ。いつでも駆けつけてやる。」
「うん。」
そう言ってくれたアキラはいつもよりかっこよく見えた
そして太陽みたいに笑う姿に惚れ直したことはアキラには秘密。
大好きだよ。アキラ