第10章 綺麗なあの人
ユウさんが去って行ったあと、すぐに目の前の扉が開いた。
『そこでなにしてんの?』
扉がゆっくりと開き、レンさんが顔を出した。
『あ、いや、レンさんに話したいことあって』
『うん、なんとなくわかる。姉貴のことだろ?』
ドンピシャの答えに、ただただレンさんの顔を見るだけだった。
『やっぱりな!さっき姉貴から電話あってさ、れいなちゃんによろしく言っといてって言われたんだよ』
『え!ミレイさんがですか??』
さっきの電話ミレイさんだったんだ、、。
『いやーー、めちゃくちゃ綺麗な人ですよね!どことなくレンさんに似てるし』
『そうか??もう母親みたいに世話焼きでうるさいだけだよ』
『それだけ好きってことじゃないですか!』
きょうだい仲良い方がいいに決まってる!
なんてったって私もお兄ちゃんとラブラブだもん。
そろそろ兄離れしないといけないけど。
『まぁ、とりあえず仕事に関しては出来るやつだからさ、よろしくな』
『こちらこそ!!!』
そんなそんな恐れ多いって、、。
仕事に関してはっていうけど、全部完璧なんだろうなって思う。
あんなに綺麗でいい人なら、私たちも頑張っていけそう!!
明日からまた頑張るぞっ!!!
レンさんの前で意気込み、若干鼻で笑われながらも一緒にリビングまで降りていった。