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危険なルームシェア

第8章 思わぬ転機




鳥のさえずりが朝だということを告げてくれる。


ふと目を開けると、まだ朝の8時をまわったところだった。


あ、私窓開けたままだし!!


危ないと自分に叱り、朝の新鮮な空気を思いっきり吸い、窓を静かに閉める。



リビングに行くと、もうメンバー達は揃っていた。

『おはよー!みんな早いね!』

『お前がこんな時間に1人で起きるとか明日大雪だな』

『確かに!』

『ちょ、失礼な!!』


なんか昨日の今日でみんなとの距離が少し縮まった気がする!


『れいなおはよう!ほら、食べな!』


そういい、お兄ちゃんは私の前にフレンチトーストを置いてくれた。


『フレンチトーストだ!!』

『いっぱい食べな!あと30分で出るからな?』

『はーい!!』


私はあれから毎日ソレイユのマネージャー補助みたいな感じで、一緒にお仕事に行かせてもらっている。


大学受験に失敗して浪人生になったものの、勉強する暇が全然ない。


勉強もしないとだなぁ、、、


そんなことを考えているとあっという間に10分前。


『やばっ!!!』

私は急いで身じたくを済ませた。





バンに乗って着いたところは、ダンススタジオだった。


皆でスタジオの中に入って行くと、大きな鏡が一面に広がっている。


『今日はダンスの練習?』

横にいたお兄ちゃんに話しかける。


『そうだよ!近々ライブがあるからね』

へぇ〜、ライブかぁ。


すると、部屋の扉が開き、誰かが姿を現した。

『あぁらぁん!久しぶりねぇ!』


へ?

私が口をポカーンと開けていると、お兄ちゃんが

『あれ、ダンスの先生』

と、小声で教えてくれた。


メンバー達は慣れ親しんだように、普通に接している。



その先生は顔は男だが、服装から話し方まで女性そのものだった。


『みーちゃん久しぶり!』


みーちゃんって言うんだ。

そのみーちゃんとか言う先生は、早速メンバーに振り付けを教えていた。


え、すごい!!

見た目からは考えつかないくらい、キレッキレで、だけどしなやかさもあって、本当にプロなんだと思った。




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