第6章 歓迎会
私の酔いが覚めてきたところで、お兄ちゃんを抜いた皆で今年初の花火を始めた。
シュンとアラタは花火を振り回して、子供のように遊んでいる。
私より年上なのに子供みたい、、
カケルさんとレンさんは、そんな2人を見て笑いながら親のように見守っている。
空はすっかり夜の顔。
雲ひとつなく私の真上で一番星がキラキラと輝いていた。
ふと庭の隅にあるベンチに目を向けると、ユウさんが寝そべって星空を眺めていた。
ベンチの下には、カラになったお酒が転がっている。
私は気になり、光らなくなった花火をバケツの中に入れ、ユウさんの元へと歩く。
『なにしてるんですか?』
私が話しかけると、一度だけチラッとこっちを見る。
そしてまたすぐに視線は真上に戻ってしまった。
『なにって、星みてんの』
『そ、そうですよね!今日天気いいし、星すごい綺麗ですよね!』
なんか私気遣ってる感じになってる、、
なんでかユウさんと話す時だけ緊張しちゃうんだよね、、
そしてまた会話が途切れる。
『、、、ユウさんってお酒強いんですね!』
『いや、そうでもない。酔ってないわけじゃないし』
『だとしてもいつもと変わらないですよね?』
『いつもってどういうの』
そういい、少し眉間にシワを寄せて私の方をじーっと見つめる。
『えっと、、あの、』
私が頭を悩ませていると、急にグッと腕を引かれる。
私が声を出す間も無く、口を塞がれていた。
かすかにお酒の匂いがする。
『、、、、ん、、、、、、、、』
少し強引にキスをすると、すぐ唇を離す。
『いつものってこういうの?』
そういい、口角を歪めて意地悪い顔で笑った。