第1章 プロローグ
『『たっだいまー!!!!って、え!なにこれ!!』』
お父さん達は、お酒を呑んだからか
顔をほんのり赤く火照らせていた。
リビングの飾り付けをみて、2人とも口をあんぐり開けて驚いている。
『お父さん、お母さん、30周年おめでとう!!』
お母さんが大好きな鈴蘭の花束と一緒に、手作りアルバムを渡す。
『え!ちょっとぉーーありがとう、、』
と、涙脆いお母さんが、予想通り感泣していた。
『2人ともありがとな、、、』
お父さんも、ほんの少し瞼を濡らせて、お兄ちゃんの肩に手を置きながら言う。