第4章 アイドルの顔
『ま、俺の好きなようにするからいいけど』
『からかわないで下さい!』
『ムキになられたら、余計にいじめたくなるんだよね』
『ムキになってません!!』
『そうゆうのがムキになってるっていうの。ま、他の男に気をつけな』
ユウさんはソファから立ち上がり、私のことを一度も見ることなく扉の向こうに行ってしまった。
ほんとになんなの!!、、、でも、あんな状況でもそんなに嫌じゃなかったっていうか、、。ムキになって怒ってたけどさ。
私は唇を触り、さっきのキスの余韻に浸っていた。
、、、すごいドキドキした。
その時、扉が開きお兄ちゃんが顔を出した。
『あとヘアメイク、ユウだけだから先スタジオ行くぞ!』
『あ!!うん!!』
急にお兄ちゃんが来て、思わず驚く。
顔赤くないかな、、ばれてたらどうしよう。
そんなことを考えながらも、お兄ちゃんのあとについていく。
スタジオまでの廊下を歩いていると
『れいな、ユウとなにかあったのか?』
『へ!??』
今1番聞かれたくないことを聞かれ、思わず声が裏返ってしまった。
『図星だな。俺はお前の兄貴だぞ!すぐ分かる。』
やっぱりお兄ちゃんには敵わないや。
『、、すごいね、お兄ちゃん。』
『当たり前だろ、何年間れいなのお兄ちゃんやってると思ってんの!』
私に向けてニコッと笑う。