第4章 アイドルの顔
楽屋に入ると、みんなそれぞれ別な行動をする。
カケルさんは今日のスケジュールを見直していて、レンさんとアラタはテレビを見ていて、シュンはテーブルの上のお菓子を嬉しそうな顔をして食べている。
そしてユウさんは、隅の方で仮眠をとっていた。
私、どうしよう。なにしたらいいのかな?
私が困っていると、シュンが声をかけてきた。
『れいな!!お菓子!一緒に食べよ?』
『あ、うん!』
シュンのそばに寄り、一緒にお菓子を食べる。
『これ美味しい!!』
普段食べたことのない美味しいお菓子で、つい言葉に出してしまった。
『今の笑顔最高!!超可愛い!!』
『え!ちょ、なに言ってんの!』
なんて必死に照れていることを隠そうとした。
素直に嬉しいけど、褒められることなかったから受け止めに困る、、、
すると楽屋の扉が開いて、お兄ちゃんが顔を出した。
『そろそろヘアメイクの時間だぞー!順番ずつに行ってねー!あ、れいなヘアメイクのところは入れないんだ。俺と一緒にあとでスタジオ行こ!』
『あ、おけ!わかったよ!!』
『またあとで迎えにくるから!』
そう言って、楽屋を出て行った。