第4章 アイドルの顔
レンさんはやっとのことで、ユウさんから携帯を取り戻せて安堵の表情をしている。
『あとで、ミャーコについて語りましょうね?』
『う、うるせ!!』
レンさんって素直じゃないんだな〜
『よし、着いたぞー』
バンを降りると、目の前にはすごく背の高いビルが建っていた。
メンバー達は慣れている感じで、迷うことなく裏の入り口へ向かう。
私もみんなについて歩く。
廊下を歩いていると、スタッフであろう人達に、ソレイユは元気よく挨拶をしている。
あのユウさんも満面の笑みで。
やっぱ仕事場では営業スマイルなんだなー。
エレベーターに乗り、8階で降り、また少し廊下を歩くと“ソレイユ“と書かれた張り紙が扉に貼ってあった。
あ、これが楽屋か!!
『れいなも入っていいよ!』
私は、始めての場所にオドオドしながらも楽屋へ入る。