第3章 天使の裏の顔
片付けを終わらせて、寝る準備も出来たので、アラタさんの部屋に謝りに行くことにした。
部屋の前に立ち、一度深呼吸をしてからノックをする。
『れいなです。』
『どうぞ!』
さっきの裏の顔とは違い、天使の声だった。
中に入り扉を閉めると、また小悪魔の顔に戻る。
『こないかと思ったけど、きたんだね。』
『さっきのこと謝りにきただけです。』
私は固い面持ちで言った。
『なーんだ。でも男の部屋に入ってくるってことは何してもいいってことだよね?』
そういい、また芝居がかった笑みを浮かべた。
その時、さっきのユウさんの言葉を思い出す。
”男の部屋に普通に入るなんて、無防備だなお前“
しまったー、、、言われたばっかりなのに。
つぎの瞬間グイッと腕を引っ張られ、アラタさんのいるベットに引きずりこまれる。
『え!ちょっと!』
私が大声を上げると、アラタさんは私の口を抑えた。
『シーーッ!!レンが起きる!』
『んーーーーーーー!!!』
私がジタバタしていると、ようやく口から手を離してくれた。