第3章 天使の裏の顔
私が涙を堪えながら階段をおりていると、下から誰かが登ってくる音がした。
私は咄嗟に着ていたパーカーのフードを被り顔を隠す。
『れいなちゃん?』
私は顔を見られたくなくて、その人の横を素通りしようとした。
その時。
パシッと腕を掴まれた。
、、、え??
『おい、なに無視してんだよ。』
パッとフードをとり、顔を上げると。
そこには、すごい剣幕のアラタさんがいた。
『あ、アラタさん、、。』
『無視するとかいい度胸してんね。ってかなに。泣いてんの?』
そういい、グッと腕を自分の方へ引き、アラタさんの顔が近くなる。
なになになに!?
今にもキスをしそうなくらいの近さで、急に顔が熱くなる。
『顔真っ赤。もしかしてれいなこうゆうの慣れてないんだ。』
『、、や、、やめてください!』
そういい、腕を振り下ろそうとしたが、男の人の力に敵うわけもなくずっと掴まれたままだった。