第15章 夏らしいコト
外から戻ってきたユウさんとは、一度も顔を合わせず、なんとも気まずい雰囲気の中、私たちの住む家へと戻ってきた。
家に戻ると、各々趣味や仕事に取り掛かる。
私ももうすぐPV撮影あるし、最近ちょっと太ってきた気がするから、運動しなきゃなぁ、、、。
早速ランニングの支度をして、玄関で靴紐を結んでいると、リビングの扉がガチャリと音を立て、アラタが現れた。
『お前どこ行くの?』
『あーちょっとランニングしようかと思って!』
『そかそかぁ、やっぱりあの時太ってる体見られたくなかったから、パーカー脱がなかったんだね』
そういい、口角を上げ、いじのわるそうな笑みを浮かべる。
『んもう、いちいち一言余計だなぁアラタはー!』
『ってか外結構暗くなってきたけど、今から行くの?』
『え、そうだけど?』
『ふーん、俺コンビニ行きたいから、付き合ってやるよ』
え、、。アラタついてくるの??
いや、でもなんかこの言い方だと心配してくれてる感じなのかな??
素直じゃないけど意外といいやつだよね(笑)
『ついてきたいっていうならいいけど?』
『その言い方うざいなぁー』
『わかったよー、じゃあ一緒に行こ』
『そこまでいうならしょうがないなー行ってあげるかー』
なんだかんだでアラタは歳も一番近いし、変態だけどすっごい話しやすいとは思う。変態だけどね。