第15章 夏らしいコト
私とユウさんは、かき氷やラムネなどを買って、みんなの元へと戻った。
『おまたせしましたー!』
パラソルの下には、カケルさんがシュン達を、我が子を見るような優しい目をしながら座っていた。
カケルさんは私たちの存在に気づいたのか、ふとこちらを向いた。
『お!ありがとう!!やっぱ持つもの多かったし、一人じゃない方が良かったね!』
私の手から、かき氷を受け取り言う。
『これ食べたられいなも泳いでおいでよ!』
『は、はい!!』
あっち行ったらアラタになにされるかわからないな、、。
海の方を見ると、シュンとアラタは相変わらず楽しそうに遊んでいた。
その姿を見ながら、イチゴ味のかき氷を口にする。
ユウさんもあぐらをかきながら、二人の姿を見てまた柔らかい笑顔で、エー玉をカランコロンと鳴らしながらラムネを飲んでいる。
『あれ、レンさんは?』
周りを見渡してもレンさんの姿がない。
『レンはー』
と、カケルさんが話している途中で
私の背中になにか冷たいものが当たった。
『つめたっ!!』
ふと後ろを向くと、意地悪そうな顔をしたレンさんが、かなり大きな水鉄砲を両手に持ち、立っていた。
『ほら、行くぞ』
そういい、またピューっと水鉄砲の先から水が出る。
『か、顔はやめて下さい!』
私は飛んで来た水から必死に顔を守る。
そんな私の姿を見て、レンさんは面白がっている様子だった。