第15章 夏らしいコト
こないだの遊園地ダブルデートは大成功に終わり、あの2人は無事付き合うことが出来た。
付き合った今となっては腹立つくらいに、ラブラブぶりを発揮している。
そして今は、みんなで食卓を囲っているところ。
『いやーー、ソウタ達良かったよね!!まさか、クルミちゃんも好きだったとはなーー!』
夕食の唐揚げを口にしながらシュンが言う。
『いやー、俺もなんか青春したいわぁ、、、。あ。』
『あ?』
シュンが突然なにかを思いついたかのように、顔がどんどんニヤケ顔になっていく。
『顔キモいぞ』
目の前のレンさんに突っ込まれても尚ニヤケ顔のまま。
『俺、いーこと思いついた!』
そんなシュンに、周りは半分相手にしていないようだった。
『いいことってなに?』
『今度のオフさ、みんなで海いかない?夏らしいコトしたい!』
『う、うみー?!?!』
あまりに予想外な言葉に、咄嗟に声を張り上げてしまった。
『それなら僕の別荘で一泊しよーよ!』
『べ、別荘ぉぉおおお?!!!』
驚きの連発すぎて頭がついていかない、、。
『あ、そういえばアラタんち別荘何個も持ってるもんな』
私が頭を抱え、必死に現実を受け止めていると
『アラタ、結城財閥の跡取り息子だからね!』
と、カケルさんがコソッと教えてくれた。