第14章 ダブルデート?!
あれから、あの2人のギスギス感がどうも気になり、私はクルミと帰ることにした。
ソレイユとソウタくんは先に、迎えにきたお兄ちゃんと一緒に遊園地を出た。
そして今は、家までの道をゆっくり歩いている。
『ねぇ、クルミー』
2人きりになってから、わりといつものクルミに戻っている気がする。
『観覧車の中で何かあった?』
私がクルミの顔を覗き込むようにすると、クルミは地面を見つめ、また暗い表情をする。
『ソウタにさ、、告られた』
『、、、それで、クルミは?』
少しの沈黙の後、ゆっくりと口を開いた。
『ソウタのこと、、普通に好き。いつもおちゃらけてるソウタがあんな真剣な顔してるの初めてみたんだよね。なんか、、ドキドキした。それで、どうしたらいいか分かんなくなって、思ってることと違うこと言っちゃったの。』
『そっか、、クルミもソウタくんのこと好きなんだね?』
私がそう聞くと、クルミは何もいわずに頷いた。
良かった、、クルミの素直な気持ちが聞けて。
クルミも本当素直じゃないから、きっと自分の言った言葉に後悔してたんだよね。
『今のその言葉、ソウタくんに伝えなきゃ』
『そうだね、、私、逃げないで頑張るわ!!ありがとう!れいな!!』
そう言いクルミは、モヤモヤが晴れた満面の笑みで私に抱きついた。