第14章 ダブルデート?!
中に入ると、さっきまで明るいところにいたせいか、目の前が真っ暗で何も見えない。
わかるのはなんとなく肌寒いのと、カケルさんがそばにいることだけ。
『カ、カケルさん??』
『ん?』
『あの、、離れないで下さいね、、』
私がそういうとカケルさんは、無言で私の手を引っ張った。
『こーしてよっか』
そういい、自分の腕に手を絡めさせる。
『怖かったら俺の腕ずっと握ってていいから』
『は、はい、、。』
私はお言葉に甘えて、腕にしがみつくようにして歩いた。
なんだかいつものカケルさんじゃないみたい。
なんていうか少し男らしいというか、、。
でもこのおかげでかなり恐怖心が薄らいでる。
『カ、カケルさんは怖くないんですか?』
『うーーん、怖くないわけではないけど、俺が怖がってたられいなちゃんがもっと怖くなるでしょ?』
目が慣れてくると、薄っすらとカケルさんの顔が見える。
私に向けて言うその顔は、いつもの優しい笑顔のカケルさんだった。
それからゴールまでの間に、何度か驚きその度カケルさんの腕にしがみついていた。
でも思ったより安心して歩けた気がする。
カケルさんってどこにいても癒しの効果があるのかな(笑)