第13章 ヤキモチ
打ち上げが終わり、各々タクシーに乗り込む。
私は半分強制的に、タクシーの後ろの席でユウさんとカケルさんに挟まれる状況になった。
タクシーの助手席には、お酒の匂いプンプンの酔っ払った兄が座らされていた。
ずっと沈黙だった車内で先に声を出したのはカケルさんだった。
『れいなちゃん、体調大丈夫??』
『あ、、何とか大丈夫です、、。』
『お酒弱いんだから、飲みすぎたらダメだよ??って、、、未成年だから飲んだらダメか!』
はははっと笑いながら話してくれる。
カケルさんは本当に優しいなぁぁ、、。
お兄ちゃんよりお兄ちゃんだよ。
『お前途中トイレ行ってたよな』
『え、見てたんですか?』
『そりゃあ、あんなヨレヨレになりながら歩いてりゃ、誰だって見るでしょ』
うっわっ。ユウさんに見られてたんだ、、めちゃ恥ずかしい、、。
自分酔っててあんま覚えてないけど、周りからみたら完璧酔っ払いだよぉおおお!
お兄ちゃんと同類だ、、、。
『しかもれいなちゃん、酔ったら甘えん坊さんになるからそれも気をつけなきゃね!』
『甘えん坊??』
『覚えてないの?』
『え?なにをですか???』
覚えてないならいいや!と、笑顔のまま窓の方に顔を向けたカケルさん。
『お前、カケルに″大好き″って言ってたよ』
『えっ!!!!!!!私そんなこと言った?!』
『言ってた』
ってか、ユウさん席離れてたのによく気づいたな。
私そんなに声大きかったかなぁぁぁ、、、。