第11章 おちゃめ
一通り振り付けを教えてもらい、みんなで合わせていく。
『れいなちゃん覚えるの早いじゃない!もう踊れてるよー!』
ダンスだけが唯一の特技だからね!
『これなら私がいない時でも教える人がいて安心だわぁ!』
『いやいや、そんなとんでもないです』
ミレイさんのダンスには程遠いですってば。
でも、みんなだって大分踊れてるよ。
これならライブに間に合いそう!!
疲れが一向に見えないミレイさんと違って、私たちは汗だくになりながら踊っていた。
『よし、ダンス練習は終わり!!すぐ歌練やるよー!』
『え!!休憩ないんですかぁあ!?!?』
あまりに鬼畜な言葉に、キコリんが思わず問う。
『本番は踊りながら歌うのよ?疲れてる時にやらないと練習にならないわ!』
艶やかに笑いながらそんなこと言うもんだから、私たちも言うことを聞くしかない。
んまぁ、ミレイさんの言ってる事は正論だしね。
なんとなく気が鬱するような顔で、みんなそれぞれ歌練を始めた。