第11章 おちゃめ
事務所に向かう車の中では、いつものように他愛もない話で盛り上がっていた。
気がつくと目的地に到着していて、みんな一瞬で芸能人の顔になる。
さすがプロっ、、、。
偉そうなことは言えないけど、アイドルとしてのソレイユは本当にプロ感満載で、いつもチャラついているシュンでさえ真面目に見えてくる。
『みんなリハ頑張ってね!!』
ソレイユのみんなにそう告げ、私は一足先に練習部屋へと向かった。
私たちも早くソレイユに追いつかなきゃ。
ライブの最後に私たちの発表ライブだってあるし、のんびり練習してる暇ないよね。
やる気に満ちた足取りで練習部屋に入ると、アカナちゃんとアオコちゃんは既に集まっていた。
アカナちゃんってやる気ないように見えるけど、案外しっかり早めに来て練習してるんだな。
私が着いてから5分後くらいに、ミドリちゃんとキコりんも到着した。
『みんなおはよぉ、、』
『おっはっよーー!!!』
ミドリちゃんは、少し眠たそうに目を擦っている。
それにしてもキコりんは本当に元気すぎ。
朝からそのテンションで中々行けないよ、、、、。
5人でライブの話をしていると、廊下の方から気品のあるヒールの鳴る音が聞こえてきた。