第29章 櫻井翔 vs 相葉雅紀
「じゃあ、日直。このノート職員室までよろしくね」
げ…私じゃん
仕方なく、ノートを持つ
「重い…往復しなきゃダメかな」
「あぁ~!俺手伝うよ!」
「え?」
そう言ってくれたのは、櫻井くん
「でも、悪いし」
「いいって!ほら!」
そう言って三分の二くらいの量を持ってくれた
「ごめん」
「いいよ別に!ていうかさ、相葉さんと付き合ってんの?」
「へぇ!?」
急な問いかけに戸惑う
「え!そうなの!」
「ち、違うよ」
「そっか。今は彼氏いない感じ?」
「はい…」
あなたのせいで、とは言えない
「じゃあさ、俺でいいんじゃない?」
「え?」
「俺と付き合わない?」
突然の告白に戸惑う
「なんで私?」
「前からかわいいと思ってたんだよね~!なんか、付き合いたいみたいな(笑)」
「でも、私地味だし」
「かわいいよ~?素朴な感じで!てっきり相葉さんに取られてたのかと思ったから安心したわ~!」
「わ、私…」
言いかけると
「はい没収~~」
「相葉さん!?なんやってるんすか!」
「翔ちゃんめっちゃ持ってたから!手伝い!」
「最初から手伝えよ!」
「てかさ、なんか生徒会長呼んでたよ。ネックレスのことじゃない?」
「あ!やべ!じゃ、返事待ってます!」
そう言って行ってしまった。
「告白、されたんだね」
「うん…」
今だに信じられなくて、
顔が赤くて
胸がドキドキしている
「嬉しそうだね」
「う、うん。そりゃそうだよ。いつ返事しようかな」
「そっか」
私はその時の相葉くんの寂しそうな顔を見て見ぬふりをした