第29章 櫻井翔 vs 相葉雅紀
『ごめん!今日中学の友達に無理矢理誘われちゃって…』
「大丈夫。楽しんできてね」
『ほんとごめん!明日は絶対一緒に帰るから!』
「うん」
翔くんと付き合い始めて1ヶ月。
人気者の彼はしょっちゅう友達との約束でおいてきぼりになる
「やっほー!」
「相葉くん」
「また翔ちゃんドタキャンー?」
「うん」
「いいかげんだね」
「でも、仕方ないよ。翔くん人気者だし」
「またそうやって」
「いいのー!相葉くん心配しすぎ!」
「ん、」
そう彼のブレザーを私にかぶせる。
「泣くなら、見えないように俺のそばで泣いて?」
「相葉くん、私泣かないよ?」
なんて、強がりながら彼のブレザーを涙で濡らしてゆく。
「そっか、ふふふ。」
そう笑いながら私の頭をなでる。
その温もりが私を安心させる。