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干支様あなたの番ですよ!

第4章 寂しがり屋のウサコちゃん


「「ごちそうさまでした」」

「ありがとう、未来ちゃん!片付けは私がしておくから、ゆっくり休んでて!」

無理矢理未来ちゃんを居間に向かわせて、片付けに取り掛かる


「結構重いな、2人分の食器って…うわっ!」

前をよく見ていなかった
椅子につまずいて、倒れそうになる

このままじゃ、本当に倒れる!
食器が割れちゃうよ

両手はふさがっている。こけるのか、私

少し体に力を入れる
ああ、倒れる
「‼︎いっ…たくない」

倒れる瞬間、ふわりと香ったお酒の匂い

「…大丈夫?」

誰かに受け止められたようだ。
顔を上げて見えたのは

「…黒赤青年!」

「誰それ」

怪訝な顔をする青年

「ああ!あの、ごめんなさい!服とか汚れてませんか⁈本当にごめんなさい!私の不注意で…」

私の頭に置かれた手
私よりも大きな手

ちからがこもってくる手、握力で潰される!

「い、いいたい痛い!!」

ふっと緩んだかと思えば、また力の入る手

「…こんなの、倒れるより痛くない。それから、ごめんじゃなくて、他に言うことあるだろ?」

「あ、ありがとうございます!ごめんなさい!」

「…なんで、ごめんが入るの」

少々呆れた顔をしている青年

「水を飲みに来たら、人間が倒れそうになってるからビックリ。」

「ごめんなさい」

この'ごめん'って俺が言わせたみたい。と言って冷蔵庫から取り出したのは缶ビール

ここにもあるのか、缶ビール

「いやいや、水を飲みに来たんですよね?手に持ってるのは缶ビールなんですけど⁇」

「…まだ、飲む」

居間に向かう彼
向こうからはテレビの音が聞こえる

そう、ここにもテレビはある。出てくるのは神々や神獣

私の住むところと変わらない生活を皆送っている

「あ、名前、ちゃんと聞くの忘れちゃった」

居間に行けばいいか

…いけない。先ほどまであっただろうか

机の上にある、私の名前が書かれた白い紙

この字体からして龍一さんだろう

読まない訳にはいかない

「…なるほど、薬でも持っていくか」







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