第3章 凛と汐のとある休日
電車に乗る汐を見送った後、凛はひとり寮までの帰路についていた。
すると汐からお礼のメールが届いた。
所々にデコメがついた相変わらず可愛いらしいメールだった。
よく見るとそのメールには画像が添付されていた。
開いてみると今日撮ったプリクラだった。
(やっぱプリクラって顔変わるな)
自分は女らしく補正されているし、汐も目の大きさや肌の明るさが補正されていた。
凛からしたら、プリクラよりも実物の汐のほうが可愛いと思う。
汐から届いたプリクラを保存して、メールに返事をした。
画像フォルダを眺めながら歩いていた。
すると、カフェで撮った汐の写真が出てきた。
画面の中で微笑む汐は今にも、凛くん、と語りかけてきそうだった。
やはり自分は汐にベタ惚れだと思う。
可愛くて愛おしくて仕方がない。
そんなことを考えながら凛はその写真を待ち受け画像に設定して満足げに携帯を閉じてポケットにしまった。