第1章 序章
「こっち来てくださーい。お願いしまーす。」
「これ誰かおねがーい」
「さげてくる時間だよー!」
「もうちょっとで終わるからねー!」
「はー。夕食時はやっぱ疲れるねー…。あ、また呼ばれてるよ。いってらっしゃい。」
「あーまたか。しょーがない、行ってきまーす。」
「…お疲れ様でーす。あれ?東雲さんはどこへいかれたのですか??」
「お得意さんとこ。今回人数も多いからいっそがしいんじゃないかな」
「で、行ったわけですか。すごいなー。私もちゃんとうごいているつもりだけど、かなわないなー。」
「いやいや、みんなちゃんと動いてるさ。あの子はちょっと運動神経おかしいだけだよ。こんなに走り回ってあさはちゃんと朝食の支度してんだからさ。」
「そうですよねー。私もしっかりしたいです。」
「ああ。できるさ。」
「有田さんにそう言ってもらえるとうれしいです。」
「そうかい。ははは・・・。そういえばもうすぐ高校生の団体がやってくるらしい。」
「え??こんな時季にですか??またなんで。」
「だいぶん前に女将が何とか学園やらに契約結んだのしらないかい??」
「あー結構前にそんなはなしが出てたような…。」
「そのどっかの部のご一行がくるらしい。」
「へぇ…。」
「まあ、ほかと同じようにあしらっておけばいいんじゃないか??」
「まあ、そうですよねー。」
バシッ
「痛い!」
「こら、お客様をあしらうとは何事ですか。」
「お前も年上を殴るとはなんだ!あやまらんか!」
「やだ。」
「ちょっと、有田さん、東雲さんー」