第1章 序章
そういうわけで温泉に入り、めっちゃくちゃうまいご飯を食べて、寝た。
いやー満足。
もう部活なんていいよね、うん。
…だめだ。絶対奏が許さんな。
どっか、体育館とかないかな。
もしくは人気のない広場。
…もうインビジブルみたいな公開処刑は勘弁。
「あ、すみませーん。」
「はい、何でしょうか。」
この辺に運動できて借りれる施設があるかどうか、昨日すっころんでた女の子に聞いてみた。
…怪我なくてよかったな、この子。
「えーと、このあたりだと…。」
そういって徒歩10分くらいの公民館を教えてくれた。
「鍵はこの旅館が管理してます。使い終わったらこちらに戻してくださいね!…といいたいんですけど…」
「あったぞ!公民館だそうだ!」
「やっと踊れる!」
「でも、どのくらい広いんだろー??」
「バスケコート一つ分くらいだって。」
「中々広いですね。」
「先生行きましょ!練習したいです!」
「で、鍵はどうしたんです??」
「それが、なんか東雲さんが持ってったって。なんか、たまに使うからって」
「でも広いんだったら半分貸してもらえばいいし。行ってみよー」
おー近い近い。
坂もなくてよかった。
「ハーイ、じゃあここもう一回。」
東雲さん??ぽい声が。
「「「ハーイ。」」」
そして…。
「え?」
「ちょっとこれ…。」
+♂!?
「先生、様子を見ませんか??」
そう奏が言ってくれたけど…。
「無理だろ、ほら。」
指をさすと、奏の冷たい視線が。
「…はぁ。」
アキラと朴、タツキがのぞきこんでいた。
やめてあげて、奏いい加減胃薬必要になっちゃう。
で。
バターン
倒れた。
きれいに。
重なって。
「「「痛ーい!!」」」
そろそろどいてあげないと。タツキが一番下なんだから。