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お腹が鳴るころに(黒子紫原同級生夢)R15

第3章 合宿へいこう!


「だから、紫原も頑張って」
「え~どうしようかな~?」
「紫原」
 バン、と竹刀を監督が振るう。
「冗談だよ。負けるのは嫌いだし、勝つ」
「絶対勝てよ」
「わかってるって。でも勝ったらご褒美頂戴ね?」
「あ?」
「まさ子ちんもだけど、も。期待してる」
「菓子でいいのか?」
「なんでしょうね~」
 ゆるく笑う紫原はそのままその場から消えていった。
 監督はDVDを終わらせて、あたしに袋ごと渡してくれた。
 だいぶ重たいけど、頑張ってみよう。
 そのままDVDを見ていた部屋を出て、紫原を追いかけた。



「いたっ」
 紫原はのんびりと携帯をいじっていた。
 手にはお菓子は当たり前だ。
「あ~、追ってきたの?」
「うん、メール?」
「ん」
 紫原の表情がさえない。
 なんでだろうと思いながら隣へ歩み寄る。
「赤ちんかあ……」
「赤チン?」
(なんかにたような名前前聞いたような……)
「ん~、何でもないし」
 怪我でもしたのかと思った。
「おなか減ったから早く帰ろう~?」
「あ、うん。お菓子あげようか?」
「ん、もらう。今日は何?」
「おせんべい!」
 無邪気に手を差し出す紫原に、お菓子を渡す。
 手にはすでに開封したお菓子があるので、まだすぐには食べないようだ。
「なんかさ~ごめんね~」
「ん?」
「……聞こえなかったなら、いいか」
 怪しげな紫原の態度が気になるものの無視してそのまま2人で帰った。
 家へ帰ってからは、寝る間も惜しんでDVDを見た。
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