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お腹が鳴るころに(黒子紫原同級生夢)R15

第3章 合宿へいこう!



「よし。練習は以上だ」
「ありがとうございます!」
 部員たちの野太い声が響く。
 砂浜の上に、荒い息がそこら中で聞こえる。
「紫原、バーベキューの準備1年生だから」
「バーベキューすんの!?」
 目をキラキラさせる紫原。
「うん」
「やったあ」
 無邪気に喜んで、素直に1年生をかき集める。
「マシュマロは? マシュマロはないの?」
「お菓子として持ってきてるよ~」
「わあい」
 でっかい荷物を軽々持ちながらの紫原の質問はいたって彼らしいものだった。
 どかどかと荷物を置き、セッティングは2年生。
 焼く準備は3年生が担当する。
 ちなみに部長と副部長だけは、サービスで食べるだけ。
 普段のお礼、らしい。なんか男子らしいなあ。
 火をみんなで炊いて、網の上に野菜からのせる。お肉も載せていくと、いいにおいが広がっていく。みんなの目が、血走ってる気さえする。
 紙皿に紙コップをそれぞれ持って、焼けたものからどんどん食べていく。
 あたしも、少しずついただく。
「おいしい」
「それはよかった」
 監督が、満足げに腕を組んで言った。
「監督の分もよそいますよ」
「すまないな」
 野菜と肉のバランスを気にしながら監督の分を入れ、彼女に手渡す。
「ね~マシュマロは~?」
 のんきな紫原の声が背後から聞こえた。
「べたべたになるから最後」
「え~」
「え~じゃないでしょ」
「早く食べたいなあ~……」
 紫原は人差し指を口元にあてて、甘えたように首をかしげる。
 少しぐらりときそうになるけど、我慢。甘やかしは厳禁だ。
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