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お腹が鳴るころに(黒子紫原同級生夢)R15

第3章 合宿へいこう!


「合宿ぅ!?」
 荒木監督の突然の提案はこうだ。
 陽泉バスケ部で合宿をしないか。
 もちろんあたしも行くことになるけれど、かまわないよな。
 ……拒否権はどうもないようだ。
 シャンと背筋を伸ばし、きりっとした顔で荒木監督は「もちろん部屋はあたしと一緒だ。ほかのマネージャーは今回はなしだ」と言い出した。
 ならあたしもなしでよくないですか!? と言おうとしたとき。
「紫原がいるだろう」
「……ですよねぇ」
 世話係ですもんね、あたし……。
「そう言えばあいつの病気はいつ治るんだ?」
「え?」
「恋人ができれば、それで欲求も収まるんじゃなかったのか?」
 そう言えば、そんなこと言ってたような。
「……さあ?」
 付き合えばオッケーってわけじゃなく、両想い前提の話なんだろうなあ。
 あたしは最近紫原が気になるけど、彼はそうでもないだろうし。
「さあ、ってなあ」
「わかるなら治してます」
「紫原に訊いてくる」
 そう言って、荒木監督は紫原の元へ向かって……竹刀の音を響かせ帰ってきた。
 顔は真っ赤だ。
「……治らなくていい」
「は?」
「当分治らなくていい」
「……はあ」
 大変ご立腹の荒木監督に、何も言えるわけもない。 
よくわかんないけど、あたしも後で紫原に訊いてみるか。
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