第12章 ＊ 財閥どうし ＊

「…香奈っちどうしたんスか？」


話していいものか… いや、結局は
話さなきゃいけない

けど、やっぱり…


「…皆、明日私の家に行くけど
着いてきてくれる？

…いや、ついてきてもらう」

「…一体どういうことッスか？
ちゃんと説明してくださいッス」


「そうだぜ！香奈ちゃん」


「…いまから話すことは財閥に
関する話よ 本当なら貴方達には
関係のない話 それでも聞く？」


(火)「…ああ」

「…分かった」


「さっきの電話は私の母からの
電話だったんだけど、どうやら
西野財閥が動いてるらしくてね…」

(黒)「西野財閥？」

「…理彩の家よ 西野財閥は
それでね、動いてるって言うのは
私の家と関係していることみたいなの」


「私の家、野塚財閥は主に児童福祉を
取り扱ってる財閥で、全国に
200施設あるんだけど西野財閥の社長…理彩のお父さんが最近全国の
施設を訪れているらしいの」


(火)「それだけ？」

「ううん、…それだけなら
良かったんだけどね 西野社長が
訪れてから、2,3日後に数人子供達が
行方不明になっているみたいなの」

「！」

「だからこれは一大事なの
…まだこれくらいしか聞いてないから
情報も少ないんだけど…」

(火)「…なんでお前そんなに
落ち着いてんだよ！」

(黒)「火神君落ち着いてください」


「…落ち着いてられるわけないでしょう？
火神君、私だって動揺してるの」

(火)「じゃあなんで」

「……火神君、財閥だってそんな
簡単なわけじゃないよ、 第一まだ
証拠もない。 西野財閥がやったなんて
必ずしも決めつけられないの」

(火)「………その、わりい…」