第2章 コートの天使は夢を見た 過去編
チ「桃‼︎決めろー!」
桃「イエッサー!」
バァンッ
やっぱりバレーは楽しいですねぇ
あの風を切って飛ぶ感じたまりませんよー
私は、この時信じていた。
バレーがずっとできることを…
チ「桃‼︎いけーーー!」
私は飛ぶ。センターからライトに
しかし、飛んだ先にはチームメイトがいた
このままでは彼女が怪我をする
私は空中で方向を変えた
決まった
そう思ったのもつかの間
私の膝に激しい痛みが生じた
あぁ 目が霞んでいく
チ「ねぇ…桃?…どうして寝てるの?…私たちまだ…
終わってないよ?…ねぇ…ねぇ…ねぇ…イヤーーーーッ!」
医「 前十字靭帯断裂 後十字靭帯断裂 半月板も全て割れています このままでは歩くことすらままならないでしょう 手術はできますが、成功率は30%です どうしますか」
桃「手術はしなくても、バレーはできますか」
医「できるのはできます しかし、過酷なトレーニングが必要です 貴方は膝の骨を繋ぐものがなにもありません できたとしても、痛みは想像を絶することになりますよ?」
桃「そうですか…じゃあ、手術はしません」
医「君はなにを言っているかわかっているのかい?」
桃「バレーができるのならば体がどうなろうと構いません この体はバレーをするために生まれたんです」
そう言って、桃は過酷なトレーニングにも耐えた
だが、彼女は最後の大会には
姿をあらわさなかった
あの時、方向を変えたりしなければ
私はバレーを続けていたのだろうか