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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第8章 【団栗ころころ】



こうして君とお茶を
飲むのは何年振りだろう。

途方もなく長い時間を
生きてきたはずなのに

随分と昔のことに感じるよ。

「ね、それ美味しい?
薺ちゃんのためにね
特別に用意したんだ」

カウンターに肘をつく
僕を見上げる君は、
なんともバツが悪そうだ。

なにもそんな顔
しなくたっていいのに。

「おいしい、です……」

「そ。それはよかった」

「……あの、白澤様」

彼女に出す砂糖菓子を
用意しながら「んー?」
視線は向けずに答えた。

君が何を言いたのか
わかってるけどね。

顔を見て上手に
ウソをつく
自信がなかったから。

「なぜ、私をここに……その
招いてくださったのかな、と」

ほら。やっぱりその質問だ。
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