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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第4章 鏡ノ塔



あれから何度こうして
朝を迎えたことだろう。

無事に人間として
転生出来た彼女を見た時は、
心底嬉しいと思ったものだ。

思い出が消えてしまったのなら
いくらでも作り直そう。

愛を忘れてしまったのなら
何度だって惜しみなく注ごう。

私は決して忘れない。

この身体が朽ちて失くなるまで
貴女だけを想い、貴女を愛したい。

それ程までに愛した少女が、
(即ブン殴りたい部類の)
若者と付き合い始めました。

さて、どうしましょうか。


「……殺す」


浄玻璃鏡を前にして
そう呟いた瞬間が、

至極私的な現世出張を
決断した瞬間でもあった。

職権乱用?
地獄ではこれを
役得と呼びます。
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