第1章 出会い、そして始まる。
ダンスを始めてもう1ケ月が過ぎていた
ハヤトくんとはけっこう仲良くなっていて
ミヨとは親友関係になっていた
そんな2人と、新しく友達になったリクトくん
私を含む、この4人組は前の方
メインで踊る機会が多く
すぐに仲良くなったのである
はっきり言うと、ミヨとリクトくんはお似合いだと思う
でも、きっとハヤトくんはミヨのことが好きなんだろうな
私といる時もミヨの話ばっかり
確かにミヨはダンスもうまいし、スタイルもいい
そして、とってもカワイイ
私なんかとてもじゃないけどかなわない
「ねぇ、カノンは好きな人いるの?」
いきなりリクトくんが私に問う
「リクトくんどうしたの?」
「んー、なんとなく・・・かな?」
変なリクトくん・・・
「もし、好きな人が大切な友達を好きだったら
リクトくんはどうする?」
リクトくんは少し考えてからこう言った
「自分を好きになってくれた人の所に行くかな」
「それって利用するってこと??」
また少し考えてから
「違うな、僕が言いたいのは・・・
付き合ってから好きになるってことかな」
リクトくんはかっこいいから・・・
私はカワイくないから
自分を好きになってくれる人なんて・・・
「カノンは今のままでもいいと思う
後は相手次第だよ」
頑張れよと小声でつぶやき私の頭を2回
ポンポンと優しくたたいた
この出来事からだったのかな
いや、もっと前からだったのかもしれない
友情はグチャグチャになり
また再生するのかわからなくなった
そう、もう戻ることはできないんだ
最悪の相手が来るまで
後一週間・・・。