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淡い恋心

第39章 不浄王編【勝呂/N】



「ゆ、悠鬼ッ……もう放せ」

『イヤや……ずっと我慢してた分、いっぱい竜ちゃんとイチャイチャしたいんやもんっ』

「またそないな事ッ……」

『あたし竜ちゃんの彼女って事でえぇの?』

「当たり前やろ!何とも想ってない奴にする訳ないわ!」

『その辺ちゃんとしとかんと、竜ちゃんに何処まで迫ったらえぇのか分からんやろぉ?』

「何処までって……今までだって散々迫って来てたやろ!?」

『あんなん序の口やん!……境界線張っとったんやから』

「……ッ……阿呆」

俺はまた悠鬼にキスをすると、コイツは首に腕を回して来て暫く放さんかった。
俺の気持ちを知ってていつも煽っとんのやろうなぁ……悠鬼は所構わず抱き付いて来たり、俺をその気にさせる様な恥ずかしい言葉をストレートに告げて来る。

俺はコイツ見たいに平気で甘い言葉とか言えへんけど、言わずに後悔したくないって言うのは同感しとる。

「悠鬼、一回しか言わへんからな……俺も悠鬼が好きやッ」

『……ッ……もう一回言うて?』

「一回しか言わへん言うてるやろ!」

『顔見て言うてよぉ!竜ちゃん耳真っ赤やんかぁ……見せて?』

「耳元で囁くなッ……お前ガン見するから嫌や」

『するよぉ!……あたしにしか見せへん竜ちゃんの顔見たい』

「うっ……それヤメッ……俺はッ」

『……うん』

「……悠鬼が好きや……んッ……」

俺が悠鬼の首に赤くなる顔を埋めて告白したので、彼女も同じ様にすると甘えた声で『見せて?』と強請って来る。
戸惑って躊躇している俺を煽る様に耳にキスしたり耳朶を甘噛みして来たりするので、俺は意を決してガバッと起き上ると悠鬼を下に見る。

言う前に顔をガッシリ掴まれて逸らせない様にされると、悠鬼は愛おしそうに真っ直ぐ俺を見つめて来る。
告白すると直ぐに顔を引き寄せられて、甘く熱い物に唇を塞がれた。

『あたしも愛しとるよ、竜ちゃん』

「……知っとるわ」

『ふふっ』


Fin.


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