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淡い恋心

第27章 痛みからの誘惑【一角/N】



縁側で膝枕をされる度に一角は悠鬼にちょっかいを出され、いつまでも寝れないと思っていてもいつの間にかそれが気持ち良くて眠ってしまっている。

ーザリッー

『……ぁっ!?』

「……お前なぁ」

『やだ!ごめんなさい……えっと……』

本格的に寝に入ろうとした時、頭にチクリと痛みが走った後悠鬼の小さな声が漏れた事で察した一角は、閉じようとした瞼を再度上に上げて若干不機嫌そうに相手を横目に見る。

一角にとってカミソリで切ったくらいでは大した痛みではないだろうと思っている悠鬼はあまり焦りを見せないが、流れて来る血をそのままにする訳にもいけないので、手ぬぐいでクリームを拭き取った後、傷口に唇を押し当ててちゅぅっと血を吸い上げる。

「!?」

『んっ……止まったかしら……一角、ごめんなさい……失敗しちゃったけれど、もう一回っ』

「それは無理だな」

『あ、あら……まだ半分っ……きゃぁ!?』

口を離してもう一度やろうとクリームに手を伸ばすが、一角に手首を掴まれた悠鬼は床に押し倒されてしまう。
押し倒された意味が理解出来ていない悠鬼は、目を見開いて驚いた様に一角を見上げるが、その顔は近付いて来て彼女の唇を奪う。

『んぅ……ふぁ……やっ……』

拒みたくても一角は悠鬼の両手首を片手で頭上に置き、舌を絡めながらもう片手を下から侵入させて太腿を撫でて来る。

一角の躰が脚の間に入っている為、足も使えず声も出せないまま彼の行為はエスカレートして行く。
キスを堪能し続けて悠鬼の顔がとろんと甘くなったところで一角は唇を放し、若干ピクピクしている彼女に興奮を覚える。

「んな誘われたら応えねぇ訳にはいかねぇよなァ?」

『さ、誘ってなんかないじゃない!?』

「んじゃ、さっきお前がやった見たいにヤッてやるか?唇押し付けて吸い上げて……」

『!?……いやっ!ごめんなさぃ……』

「遅ェよ」

『んぅー!!』

先程悠鬼がやった口付けより、ずっと激しい口吸いで思い知られてやるのだった。




「この時間帯に縁側に言ったら斑目三席に殺されるからなァ!新人!」

「な、何でですか!?」

「悠鬼姐ェさんとお楽しみ中だからだ!!」



『いやぁー!!』


「「……ッ……」」


Fin.
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