第18章 初デート【一護/N】
「っ!?」
『一護くん……例え他のどんな事を疑っても、私の貴方への気持ちだけは疑わないで?……愛してます』
「あぁ、俺も……あ、愛してるっ……悠鬼」
多分、この時の俺はメチャクチャ顔が赤かったと思う。
それを隠そうと優しい口付けをしたが、『お顔が真っ赤よ?』とからかわれてしまった。
そしてその場で悠鬼さんは穿界門を開き、尸魂界へと帰って行った。
ー次の日ー
「一護ぉ!?何、その弁当!?」
「あ?……こ、これはさっきルキアに渡されて……」
「一護、彼女居たの?」
「朽木さんの愛妻弁当だと!?」
「ルキアじゃねぇよ、彼女がルキアに俺に渡せって言ったんだとよ」
「凄い凝ったおかずばかりじゃん、和服美人?」
「!?……何でそう思う?」
「三段重に和食ばかりだし……」
「見せろよ!彼女~!!」
「絶対ぇヤダ!……っておかず取ろうとすんじゃねぇよ!一つもやらねぇからな!悠鬼が作ってくれたモンは全部ッ」
「へぇ~、悠鬼さんって言うんだ?年上?」
「凄い年上だ」
「チャドは知ってるのかぁ!?」
「凄い年上って……熟女?」
「……ある意味熟女だ」
「違ぇよ!悠鬼に失礼だろうがっ!!……年の差気にしてんだから悠鬼に絶対言うなよ?チャド……」
「挨拶くらいしかした事ない」
「写メぐらい持ってるだろ!見せろよ一護ぉ!!」
「だから見せねぇって!!」
「あぁ、言うの忘れていましたが黒崎くん……悠鬼殿は来週からここに通う事になりましたの!」
「はぁ!?」
「悠鬼殿は私の代わりに現世の駐在任務に就く事になりましたの!聞いてないんですの?彼氏ですのに!」
「聞いてねぇよ!」
「まぁ、さっき決まったばかりだからな……知らなくて当然だろう」
「う、ウチに住むのか?」
「いや、井上の家にお邪魔するって言って居たな……残念だったなぁ?一護」
「一護、厭らしい事考えてたの?」
「考えてねぇよ!家族がいるのに出来るかぁ!」
「家族が居なかったらするつもりなのか?莫迦者」
「……ぅ……そ、そういう訳じゃ……」
ダチに彼女を見せたくないと思う反面、緩む頬を必死に隠し続けた俺だった。
Fin.