第18章 それぞれの道
場所を変えて、ニノの家に行くことになった
「お邪魔します。。」
「なんか飲む??」
「じゃー、お茶」
多分、ニノは今とてもあたしに気を遣っているのだろう
「はいよ」
「ありがとう」
「。。乃愛さ、今幸せか?幸せなのか?」
「…。」
「顔の痣、傷とか全部男にやられたのか?」
「あたしね、今院長の息子と同居してるだ〜…病院ではね、とっても女の人からも男の人からも人気なの!そんな人とあたし一緒にいていいのかなーて思うくらいなんだけどね〜笑」
「なら、家ではどうなんだよ」
ニノの鋭い言葉があたしの胸に突き刺さる
「家では…笑 どーなんだろうなー笑」
「DV受けてんだろ?その身体で受けてないとか言えないもんな」
「…。」
「そんな男から離れろよ。。乃愛に、暴力振るうとか俺耐えらんね」
「あたし、やっと自分の居場所を見つけたの。私のことを大事に思ってくれてるし」
「大事に思ってたら、暴力なんか振るわないよ」
ニノ冷たい言い方。。
あの時と同じ顔。。あたしが襲われた時の。
「助けて。。」
自分でも聞こえるか聞こえないくらいの声で
やっと言えた言葉だった
それを聞いたニノはあたしを抱きしめてくれた
「当たり前だろ。好きな女の為なら俺はなんでもする」
怖かった表情から、優しい表情に変わった
「泣くな、泣くな笑。どんどん、アンパンマンになるぞ?笑」
「もー!うるさいよー!」
「やっぱ乃愛は笑った顔が1番可愛い」
そう言ってあたしの顔を両手で触る
「何よ〜?」
「え、いやなんも。」
「変なの〜?」
そして、ニノはあたしから離れ、真剣な顔をした
「乃愛、もうその男の所には近づくなよ?また、暴力受けるだけだから」
「でも、あたし帰る場所ないし。。」
「ここでいいじゃん」
「えっ?」
ニノは何を言ってるんだ