• テキストサイズ

大嫌い

第1章 大嫌い Ⅰ


私(海央)は普通の女子高生だ。

人見知りの為、友達は少ないがそれに不便は感じない。

それに、この学校は田舎なので生徒数が少ない。

ほとんどの人は中学を卒業すると街の高校へ進学してしまう。
友達曰く、この地域はなにもないので、「つまらない」らしい。
それでも、私は此処を気に入っている。
太陽に照らされてキラキラと光る海の水面や街にはない澄んだ空気、そしてこの辺の地域には阻害するものがないので校舎からは綺麗な夕日が見える。 
何度も見ているがその景色に飽きたことはない。

私の友達は皆、街の高校へ進学していった。

でも、会えなくはないので連絡などを取りあい会ったりする。
今日はその日なのだ。

学校が終わると、自転車で20分程のカフェといわれる場所に行った。

外装も内装もそこそこお洒落で雰囲気も良い。

店内を見回したが、まだ友達はきていないようだった。
私は、窓際の4人程度が座れる席に座り、読みかけの本を鞄から出して来るまで時間をつぶすために読んだ。

10分程しただろうか
皆が来て、私の姿を見つけ速足で席にやってきた。
由花「お待たせ~」
梨子「ごめんね、待った?」
奈美「遅くなってごめん。星奈がさぁ~」
星奈「ちょっと奈美~」
奈美「星奈がさぁ、『私のお財布がない!皆探して!』って言うからさ皆で探してたら星奈、…ふがっ」
星奈はあわてて奈美の口を押えた。

星奈とは、小学校から一緒だから大方想像がつく。
きっと、自分の手に持ってたか身の回りに置いていたのだろう。

由花「ん、海央どうかした?」
星奈のことを考えていて黙ったままの私に由花が問いかけてきた。
海央「ううん、なんでもないよ。星奈のしたこと考えてただけ。それより私お腹すいちゃった」
と、笑ながら腹部をさする真似をした。
梨子「私も~、なんか頼もっか!」
/ 12ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp