第4章 第4章 些細なことでもダメです!
舞「二人ともうるさいー!」
舞「何?何かあったの?」
尚「宏がお揚げ一枚多いのに拗ねてるんだよー
…」
宏「拗ねてねぇし!」
舞「あー、拗ねてるねー。それって尚也だけ?」
尚「いや、なんか時々おまけもらってる人いたよ?」
宏「え、そうなのか?」
杏「見て見て!揚げさん一枚おまけでもらったよ!」
尚「あ、杏奈ももらったんだ!」
杏「尚也ももらったんだ!あの時頑張ってたもんねー!」
尚「あの時?」
舞「あ、それってもしかしてボランティアお掃除?」
杏「そうそうそれそれ!」
舞「あー、あれに参加したらそんなサービスあるんだ!知らなかった!」
宏「それ、俺知らないぞ?」
尚「そりゃそうだろ。風邪でいなかったんだし。」
宏「……あ、あん時か。」
尚「お前がいない日にそういうイベントやっててさ、俺と杏奈は参加したんだよ。それがボランティアお掃除なんだ。」
宏「へー、そういうことあったんだな。」
尚「んで、それとお揚げがどういう関係なんだ?」
杏「あの時参加した人はリストに載って食堂でちょっとしたおまけが貰えるんだよ!聞いてなかった?」
尚「あー、聞いたようなー…」
宏「なーんだ、そういうことだったのかー。」
舞「宏の卑しさに完敗だな。」
宏「すまねぇな尚也。」
尚「別にいいって。これやるよ、はい。」
宏「いいのか?」
尚「欲しかったんだろ?」
宏「サンキュー!感謝するぜ!」
舞・杏「調子いいなぁー…」
こういうところも宏のいいとこなのか、わるいとこなのか…少し複雑だな。
些細なことでも本気になる、宏はそういう男だ。
もう少し、大人にならないと…。