第1章 わすれられない夏
3年の私たちが引退して数日後、私は甲子園を見ていた。
進路を考えなければいけないのだが、特に希望の高校がない。
先生からは
「橘ならどこでも行けるだろう。
このまま頑張りなさい。」
と言われた。
残りの夏休みは結衣と勉強する予定。
結衣が同じ高校に行きたいと言うので一緒に勉強している。
勉強ばかりでつまらない毎日に飽きていたとき、私はテレビをつけた。
その時にたまたま見たのが”野球”
だけど、一生懸命グランドを走りチームを守る姿や一球にかける思い、今までの努力を甲子園という場所で出し切らなければならないというプレッシャー・・・・。
高校野球を見たとき、すべてが輝いて見えた。
わたしは・・・私は彼らのように輝けるかな。
私には彼らがすごくまぶしい。
彼らみたいになりたい・・・。
あぁ・・・彼らは私の憧れなのかもしれない。
(高校では何か変わりそう!
高校生活が楽しみだなー)
甲子園と吹奏楽の全国大会は似ているのかもしれない。
ひとつの目標に向かって努力すること
そしてただ一つ輝く場所でひとチームだけその場所に立つこと