第1章 (色々な意味で)めげるな!祝え!
取り敢えずエルヴィンは牢屋に閉じ込めておこうという事になったので、
リヴァイ達は地下牢へ向かった。
牢屋ならば他の人間はいないし
話を聞かれる危険も少ないだろうと判断したからだ。
少しすると、ド突きが足りなかったのか・・・
エルヴィンが不死身のような頑丈さのせいだったのか・・・
エルヴィンが地下牢内で目を覚まし、暴れ始めた。
どうやらハンジの薬が効き過ぎているらしく、
その様は野獣のようであった。
ただ只管にナナシを求めるエルヴィンは傍目から見ても
確実に狂っているとしか言い様がない。
ここに(同行を求められて)着いて来ていたナナシも
顔面蒼白になり、その小さい身体全部を使って「恐い」と
訴えてくる程だった。
野生化したエルヴィンは放っておいて、
これからどうするか四人で話し合った。
ミケとハンジに今日一日あった事を告げると、
ミケは明らかに絶望した表情をしてハンジを睨む。
一番の原因はハンジの『栄養ドリンク』ではあるが、
大人げない行動でリヴァイから誕生日プレゼントを奪った
エルヴィンに憤りを覚えるし、自業自得と思わざるを得ない。
因みにナナシの場合は、被害者であって責められないというのが、
リヴァイとミケの見解だった。
だが、ナナシに関しては不安な事がある。
リヴァイは恐怖でカタカタ震えるナナシに向き直った。