第1章 (色々な意味で)めげるな!祝え!
「離せ、小童!触るな!」
「ナナシ、大丈夫だ。気持よくしてあげるから安心して
その身を委ねなさい」
立体機動装置を装備しているエルヴィンに対し、
ほぼ丸腰だったナナシは善戦した方だと自分を褒めたいが、
ついに捕まってしまった事には涙を浮かべるしか無い。
伸し掛かるように体重を掛けられた上、
首元に超硬質ブレードを突きつけられていては
満足に抵抗も出来なかった。
「さぁ、ナナシ・・・服を脱ごうか」
目がイッてしまっているエルヴィンに恐怖していたナナシは
ガタガタと恐怖に身体を震わせながら、
必死にどうすればこのピンチを切り抜けられるか考えていた。
殺す気でやれば何とか抜け出せそうだったが、
それをやると本当に殺してしまいそうで加減が難しい。
―――エルヴィンがナナシのシャツに手を掛けたその時、
遥か頭上から巨人の項を削ぐスピードでリヴァイが
エルヴィンを殴り付けて失神させたので、
ナナシの貞操は守られた。