お姉ちゃん大好き(黒子紫原ショタ夢)ライバルは赤司様
第1章 お姉ちゃんと一緒
時は7月。七夕祭りがやってくる。
あたしたち手つなぎペアは、一緒に短冊飾りを作っていた。
あたしの両隣には精密におられたおりづると、謎の塊ができていた。
「ぐぬぬ……オレ、折り紙苦手だし。こういうちまちましたのきらい」
「敦は本当に不器用だね」
「赤ちんのが怖いぐらいに器用なだけでしょ~?」
どうやら敦君は細かい作業が得意ではないらしい。
征十郎君は逆に大得意な様子。
あたしはまあ、普通かな。
「ハートならつくれるんだしっ」
「敦、ハートばかりじゃ味気ないからなわでもつくってなよ」
「むー……いいし、願い事は決めたから」
「へえ、なんて願ったんだい?」
「がオレのお嫁さんになってくれますようにって」
あたし思わずむせた。
ちょっとまって!? 学校にそれ飾られるんだけど!? ストップ敦君!
「奇遇だね、僕も同じ願いを飾るつもりだよ」
征十郎君まで!?
「はひとりしかいねーけどどうすんの」
純粋な疑問を、敦君が浮かべている。
「分裂するわけ?」
いやすぎる。
「それは理論的にありえないね。どっちかを選ぶんだろう」
征十郎君がもっともな意見を述べる。
「まあ、が僕以外を選ぶわけないとわかっているよ」
「そんなこときまってません!」
「そうだし、オレのだし!」
「それもちがいます!」
はあはあはあ、息づい回荒く叫ぶあたしに、教室の視線は独り占め。
「~1年生で逆ハーレム作ってんなよ~」
あはは、とクラスメイトに笑われる羽目になった。
恥ずかしい。
ちなみにあたしの願い事は「みんな仲良く手つなぎペアを終えれますように」だったりする。
ほんと、もう何事もなくペアを終えれますように!
心からそう願うから、乙姫様折り姫様、お願いしますっ!!
そう思いながら、あたしは一人心で祈るのだった。